「私も!!」


ブンッ、

火の棒を酒呑童子に向かって振る。


ゴウッ、

火球が酒呑童子に向かっていく。


『くっ!』


ざっ、


また避ける。

「そう言えば、幸大の技にこんなのがありましの。」


ズァッ、

ピキィンッ、

「氷の檻ですの。」

酒呑童子が捕まる。


『このていど…』

ミシッ、

氷の檻の格子を力で抉じ開けようとする。


「させないよ。」

ヒュッ、

テナが短剣を振る。

スパンッ、

『ガァッ!?』

鎌鼬が手を切り落とす。


「奈々、足場を作れ!」

翡翠が言う。


「は、はい!」

バンッ、



ズザァァァッ、

翡翠の立つ地面が支柱のように伸びた。


タンッ、

氷の檻の真上へ飛ぶ。


「落ちろ!!」


ドウッ、


いつもより大きな槍で氷の檻ごと貫く。



ガシャァンッ、

氷の檻ごと地面に酒呑童子が落ちた。


「まだまだですよ。

エイッ!」


ズザァァァッ、

地面が酒呑童子を包む。


「釜戸の完成です。


圭さん!」

奈々が合図する。


「わかってるわよ!


蒸し焼きにでもなりなさい!!」


ドウッ、


ゴウッ、


ゴォォォォォォ、

地面により作られた釜戸で酒呑童子が焼かれる。