「この手のひらサイズの石盤は何ですか?」

奈々が言う。

「それ、六芒星の魔方陣が描かれているでしょ?


『土のペンタクル』よ。」

テナが言う。

「テナが持ってるのは?」

圭が言う。


「『風の短剣』よ。」


「テナさんはなんで知ってますの?」


「この4つの物は魔法使いの儀式に使われる呪具。


今の私じゃ魔力は感じることができないけど、おそらく幸大が作ったモノよ。


幸大がこういう時のために作ってたのね…」



「ガハッ!?」

翡翠が吹き飛ぶ。


「翡翠さん!?」

奈々が駆け寄る。


「下がってていいわ。

私たちがやるわ。」

テナが言う。



『貴様らでは私に攻撃を当てることもできないだろう?』

空に浮く酒呑童子が言う。



「それはどうかしら?」


ヒュッ、

テナが短剣を振る。


スパッ、

『ぐあっ!?

何!?

鎌鼬!?』

「私たちも行くわよ!」

圭が言う。


「使い方がわかりませんの…」


ズァッ、

水の杯から水の槍が酒呑童子に向かっていった。


「スゴいですの!」


「私のは土って言うくらいですし…」


バンッ、

地面におく。


ズザァァァッ、

土の槍が酒呑童子に向かっていく。


『ちっ!』


ざっ、

酒呑童子が避けた。