「聖霊でも何でもいいから、戦う力をちょうだい!」


圭が叫ぶ。


…。

聖霊は反応しない。


「はぁ、はぁ、

自分の心の奥底の願い…」

幸大が言う。


「え?」

「戦うのは理由に、ならない。

ゲホッ…」

「なんか、幸大の体調が悪化してますの…」

「戦うのは理由にならないってどういうことよ…」

圭が悩む。


「簡単なことよ。」

テナが言う。

「テナさんはわかってるんですか?」

奈々が言う。

「自信はないわ。


でも、私たちが求めてるのはただの力じゃなくて、戦う力。


戦う力を求める理由は…

私たちはなぜ戦う力を求めるのか…」


「どーでもいいが、こちらはもう持たんぞ!!」


『退魔師ごときがよく頑張った。

だが…


そろそろ引導を渡してやろう。』



「お願い!

私に力を!

守る力を!」

聖霊たちがピクッと動く。


「「大切な人を守る力を!」」


四人が心から叫ぶ。



ゴウッ、

聖霊たちの体から何かが出てきた。



「何これ?

棒?」

「それ、メイスよ。

魔法使いの杖に近いわね。

上に赤いクリスタルが付いてるし、『火の棒』ね。」

テナが言う。

「これは優勝カップですの?

中に液体もありますの…」

可鈴が言う。

「それは多分、『水の杯』ね。

中のは聖水よ。」

テナが言う。