初めて出会ったのは私のバイト先だった。


まだ付き合っていた頃に
涼がトオルを連れてきたのだ。


第一印象はとてもよくて
その後何回か、3人で食事などした。



トオルの事が気になり出したのは結婚式の2ヶ月前、


その頃

涼の帰りが
遅くなっていた。

「会社に忘れ物をした」とか

「友達と釣りに行く」とか言って…


――携帯も肌身離さず
トイレまで持ち込んで

毎日30分以上出てこなかったり。

―夏には

汗をかくからと、着替えとしてお気に入りの服を会社に持って行ったり…

そういう時は決まって帰りが遅かった…


――「疲れて車で意識を失った」と真夜中に帰って来た時もあった…


女友達にも相談出来ず



私は思い切ってトオルに電話をした…

「涼の事でちょっと相談したい事がある…」




――トオルは



「もう少しで仕事終わるから7時頃にそっち行くわ」と時間を作ってくれた。