──'そうじゃない'
なら…なんだって言うつもりだ、オレ?

自問自答。

嫌いだとは言えず、だからといって付き合うよ、なんて言えない。

答えに詰まって言葉が続かなかった。

「すぐあたしの事を好きになってくれなんて言いません!
しばらくはセフレだっていいんです!」

彼女はオレの手を掴むと、自分の胸を触らせた。

柔らかい感触に、オレは身動き一つできなかった。

頭では…ちゃんと家族の事が過ぎるのに、それに反比例するかのように身体は反応してしまっていた。

「こ…小松…」

「そのうち…もし好きになってもらえるなら…彼女にしてください…」

彼女はそう言いながら、ブラウスのボタンを外していった。

「牧野さん…好き」

露になった白い胸を…オレはつい揉んでしまった。

その先端がキュッと固くなる感触がわかる。触ると彼女は身体を震わせた。

「んっ……牧野さん…ホテル…行きませんか…?」



まるで魔法か
催眠術にでもかかったかのように
頭のシンが痺れてる。
抵抗し難い物質が脳内に流れ込んでる気がして…



どうにもならない。

このまま流されてしまいそうだ…