彼女がオレと会った痕跡を消すことに不満はない。

きっと着信履歴だって、メールの送受信だって消してる。

でも人妻の真奈美にしたら当たり前だったし、彼女と長くセフレでいようと思ったら…逆に彼女には感謝したいくらいだった。

真奈美もオレには少しの好意くらいは持っているのだろう。

シャワーを浴びながらオレの身体にキスをする。

ダンナにも…こんな事するのかな…?

「なぁ、さっきの話しの続きだけど…真奈美のダンナが浮気してたらどうすんの?離婚する?」

「浮気の程度によるわね」

「レベルとかあんの?」

「男だからさ、たまの'遊び'ならいいのよ。それでも奥さんをちゃんと愛せて、変わらず家族を大切にして、ちゃんと働いてくれるなら許すわ」

「男にとって都合良すぎない?真奈美はそれでもいいんだ?」

「最低限のマナーとして、浮気がバレないように気をつかうってのが前提よ」

「真奈美みたいに石鹸使わないとか」

「そうそう」

彼女は笑いながら、自分の身体も流していた。

「じゃ許せないラインってどこ?」

「…やっぱ本気で不倫に発展してたりするとダメね。そんな男は嫌いになるしガッカリする」

「ふーん…」