正に直撃だった。


伸びていた遑が起き上がり見事に先生の頭に直撃したのだ。

何も言わず倒れる。

それをニコニコしながら見送る、謙一。

何が起こったか分からない、遑。

いつのまにか席につきいつもの事だと見てみぬふりをする、生徒。


ああ、これが日常なのだ。と思いに耽りながら。
その日は始まりをつげる。


───快楽に溺れろ。

溺れて──闇に──死す。