低血圧なのだ。
朝から機嫌が悪いのは仕方ないだろと自分に言い聞かせる。

しかし機嫌が悪い理由はもう一つあった。

「謙一~、何で機嫌悪ぃんだよ~」



一瞬にしてクラスの空気が凍りついた。
何かを察したのだろうか。
そぉ、と遑達から後退りをする。

「なぁってば~」

ビキビキ...


ああ、またお前は何で空気がよめないんだ、との視線クラス十から浴びさせられるが気づいてないようだ。


「謙一~?目ぇ開けながら寝てんのか?あ、変な事でも考え…」


────プチン


まさにプチトマトが潰れるような音がした。