そして、全て相手の思うままになった行為の後。力無くシャワーの音を聞いていた。

「涼!」

悔しさだけが、心を埋め尽くす。
どうにかシーツに身を隠し、縮こまって嵐が去るのを待った。
「これは同意!
それが不服なら、出る所に出れば良い。受けて立つよ。
でも、所詮女が不利。
それより、君はイイ身体してるから、涼と身を固めてもこうして愛し合おうじゃないか。
うちのワイフとは比べ物にならない。」

耳元で言う声に背筋に悪寒が走る。
寝た振りをして無言でいると、テーブルに何かを置く音がした。

「じゃあ!
私と愛し合いたくなったら連絡して!
まあ・・・私の方が先に連絡すかもしれないがね。その身体が忘れられなくて、直ぐ恋しいくなるかも知れん!
でも、手荒な事をしてすまなかった。
後で、それなりな事はするが、今ある持ち合わせ全部置いて行くから、好きな物を買うとイイ。
じゃあ、ゆっくりお休み。
あいつには秘密で頼むよ。
まあ・・・君の方が困ると思うがね。」

捨て台詞を最後にドアがバタンと閉まり、静けさが立ちこめる。

身体が痛い!
それより・・・心が痛かった!
電気を消された部屋は、とてつもなく暗闇に想えた。まるで、今の自分を現す様に・・・・・