私が静かに本を読んで居るのに


≪ねぇ、何の本読んでるの?遊ばない?≫


カナリ勇気を振り絞って声を掛けたのだろう。


所々声が震えている。


空気の読めない馬鹿男。


『え~・・・あ、ごめ・・・ん。本読んでるし』


≪何の本?≫


『何でもぃぃじゃん?』


私は飛びっきりの笑顔でキレ気味に答えると


≪そ・・・っか。そうだよね。ごめん≫


馬鹿男は走り去って行った。


そいつは結構モテるらしくって周りの庶民女子の


視線が痛かったけど気にしなかった。


=キーンコーンカーンコーン=


そうこうしている内にチャイムが鳴ってHRが始まった。


=ガラッ=