女子の声が無くなって静かになった所で


誰かの声がした。多分転入生だろう。凄く落ち着いた


丁寧な声で


〈琉維吾 愁(ルイア シュウ)です〉


そう言った。確かに・・・愁・・って・・・


(・・・・愁?)


前を向く暇も無くまた誰かの声がした。


転校生は二人以上。そこまでは分かった。


<琉維吾 悠(ルイア ユウ)。>


面倒臭そうなぶっきら棒な声で言った。


(・・・悠?)


私はゆっくり静かに顔を前に向けた。


誰かが、


‘琉維吾ってあの大企業の?‘