「私が案内できるのはここまで。ここで夢を食べているから、あなたは階段を下りて答えを探してらっしゃい」


――答え?

答えは、階段の向こうにあるの……?


蝶はどこだろう。

いや、蝶じゃないかもしれない。

だけど、バクの心の核がこの中のどこかにあるはずなんだ。


もしバクと同じなら、お姉さんはそれを狙っているはず。

だけど、階段の向こうにも何があるのかも気になる。


バクは頷いて、階段を降りていった。

あたしは……どうしよう。


そう思った矢先に、お姉さんがあたしにつかつかと歩み寄ってきた。

……嘘。

お姉さんにはあたしが分かるの?


「驚いた……まさか他の『貘』がいたなんて。私一人かと思っていたわ」