幻想的な朝焼けが終わり、朝日が明るい光を放ちだす。
男子はいつのまにか水着になっていて、ビーチにシートを敷いたりパラソルを立てたりしていた。
わたしたちも車に戻って着替えることにする。
実はわたしたち3人、この日のために水着を新調したんだ。
あ、サホリンは別の日のためだけどね。
わたしは去年の赤いフリフリはやめにして、大人っぽい黒いビキニを買った。
かなり背伸び気味だけど、寄せて上げて、さらにそれをキープし続ける機能性重視のすぐれもの水着。
あー、でもやっぱり……。
ささやかな胸を見下ろして、Tシャツをかぶろうとしたら、サホリンに止められた。
「ダメだよ、Tシャツは。ズキュンッて一発、樹クンのハートを射抜いてからねっ!」
いや、ムリですから……。