「きれいな空だな」


にっこりと優しい笑顔。


「え、あ、うん。あの……」


「ん?」


「電話、誰から?」


気になるなら訊けばいいだけ。




「ん、祐二。仕事のことでメールしたから、その返事」


樹はケータイをポケットにしまいながら、そう答えた。






へぇ…………。






あ、ダメだな、わたし。
ちょっと疑ってる?






樹の指がそっとわたしの鎖骨にふれて、ネックレスのチェーンをつまんだ。



「これ、つけてくれてんだ?」


「あ、うん」


樹からもらったネックレス……。



「気に入った?」


のぞきこむ茶色い瞳。