中に入ってたのは、



――赤い色で、ある模様がついたコップ。



私が好きな色と柄。
それより、くれたって事が
なにより嬉しい。

すぐに水をコップに入れた。
水にコップの赤が反射して
すごく綺麗だった。

いつの間にか部屋から龍が出
てた。私は静かにドアを閉めた。


「…っっ、………け…。
 …たいすけぇ、あの頃に
 戻りたいよぉ…」


止めることのできない涙。
この涙が枯れることはないだろう。
泰介は私の1番大切だった人。