女たらしで、人の心をもて遊ぶ
最低な男―――
一瞬、時が止まった気がした。
コイツの言葉が能の奥にまで届くと
あたしは体を無理やり引いた。
なのに、掴まれて腕はピクリとも動かなくて
「お前も戻れよ」
「…は?なんで」
命令すんな!
いつもより声が低くて、あたしをまっすぐに見てくる。
その瞳で、あたしの親友も落としたの?
みんな、あんたのことに惹かれさせる気?
いくら抵抗しても
やっぱり腕は抜けなくて
あたしはヤツを睨んだ。
「お前も倒れるぞ」
耳を疑いたくなる……
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