真緒の顔が一瞬歪んだ気がした。


「元弥は女子から逃げるためにあたしたちと組んだんでしょ」



女好きのコイツが？

まさか。


「………」



いつまでたっても
言い返さないし。


うそ…


「あたしを利用しないで」


真緒からそんな言葉がでるなんて
思わなかった。

辛そうな、悲しそうな顔をして
冷たくいい放つ。



「真緒、…お前さ」


やっと口を開いたと思ったら
真緒との距離を縮める。


殴る気！？



緊迫した空気の中で
その行動にでる予測はつく。


だから、真緒を庇うようにして
あたしが間に入った。




でもコイツは―――