嬉しそうに話す省吾の言葉を遮った。 「就職決まった。だから・・・・ 会うのはこれで最後、なんだ」 「・・・・え・・・」 省吾の表情が一瞬にして消えた。 私も泣きそうな気持ちをグッと我慢するように深呼吸した。 「私---…家を出るの」 そう言った瞬間、なんだか体がふわふわした。 いっそのこと夢だったらいいのに・・・ 「就職先がここから遠くて…ね」 本当は・・・あの夜に決まってたんだ。