喫茶店で祥子とお茶をして

少し落ち着いた様子を確認した後 

其々の家に向かった


祥子と離れたとたん 

今まで我慢していた涙が溢れだした



(いつからやろう…?

こんなに拓の事が気になり出したのは

愛おしくて切なくて…

今すぐ抱きしめたい)



封印する筈の想いがふつふつと沸きあがる



やりきれない思いのまま家に着いた

玄関の鍵をかばんから出した所で



聞きなれた音楽が携帯から流れた…



♪♪♪~番号だけの通知



そっと受話口を耳に近づけると 

どこか懐かしく切ない声



その声の主は『拓』だった……