あれから一週間あまり経った

真琴と祥子はバイトの帰りだった


あれ以来グラウンドに行く事もなくなり

K校の事を話題にする事もなくなっていた



「真琴、心配かけてごめんなぁ~

もう私吹っ切れたから!」


祥子が切り出した



良かった…

真琴は祥子の気持ちを考えると

自分から聞く事ができず

ずっとこの話題を避けていた



「せっかく咲季ちゃんとも

友達になれたんやし

あのK校の子らホンマに面白いし…


私としてはこれからも

みんな友達でおりたいと思うんやけど…

真琴はどう思う?」



「いいと思うよ~!祥子可愛いから

すぐカッコいい彼氏できるよ!


その時は見せ付けてやりよ! 

後悔しても遅い!って~」


二人は笑いあった


真琴もまた拓たちと会えると思うと

嬉しかった



だがこの気持ちは誰にも言えなかった


祥子にはもちろん、理香にも…




理香だけが薫のことを知っていた




ずっとベッドのうえで

闘っている薫がいるのに


こんな事言える筈もなかった


私のせいで薫は…

真琴は自分を責めた 


そして…悩んだ末



真琴は自分の思いを封印する事に決めた