咲季の言葉に驚いた拓だったが

今の拓にとってそんな事はどうでも良かった


今部屋には自分と真琴しか居ない

正真正銘の“二人きり”だった


真琴は理香の家に泊まる事になっていた

明日は休みだし一晩中一緒に居られる


自然と顔がニヤけてくる


そんな顔を真琴に悟られないよう

もう1缶酎ハイを持ってきた


真琴を見ると少し顔が赤い


(一口の酒で酔ったんかなぁ?

なんて可愛いんやろう…


やっぱり真琴にはジュースの方が

良かったかな…)


そんな拓の心配をよそに真琴が言った


「これすっごい美味しい~もう1杯!」

そして拓の手から缶をとって

飲みはじめた…


(おいおい…大丈夫なんかぁ~?)


真琴は上機嫌で鼻歌を歌っている


(可愛すぎやろ~真琴!

俺、今晩我慢できへんかも…)