「エエ加減に離れんかい!」

恭二の言葉に二人はハッとし

我に返って仕方なく離れる


その後康平たちに質問攻めにあった


恭二も追い討ちをかけるように

二人をいじる…



真琴は幸せだった

大好きな拓が傍に居てくれる


しかもみんなの前で堂々と公言してくれた

“愛している”と…



恭二の携帯が鳴った


「なんや~塔子姉かぁ…何か用か?」

ダルそうに電話に出る


「マジで~!?」

恭二の顔が満面の笑みに変わる


電話を切ったあとソワソワと落ち着きがない



「俺帰るわぁ~

二人の邪魔したらあかんしよ~」


「どないしたん…

お前絶対うち泊まる気でおったやろ?」


「まぁ作戦変更っちゅうとこやなぁ~

今晩俺も決めるから!

康平らも拓らの邪魔すんなよ!」


そう言ってウインクをして

勝手に拓の自転車に乗り

さっさと帰って行った



唖然とする3人



「今晩決めるってどういう意味?」

拓が康平に聞く


「なんや本気の女ができたとか

ゆうとったなぁ…誰の事やろ?」


「黎子さん…かなっ?」

咲季の言葉に一同が固まる


「よう解らんけど女の感(?)…」


「それで塔子さんからの電話か~」

康平はすぐ納得した


VIPルームで話す二人を見て

只ならぬものを感じていた



「まぁ明日ゆっくり聞こや!

終電なくなる前に咲季送って行くから

俺らももう行くわ~」


康平と咲季が腰をあげた


今度は拓はひき止めなかった

早く真琴と二人きりになりたかった…