その日の夜中…


真琴の前に薫が現れた

もちろん夢の中なのだが…



サッカーボールをリフティングしながら

得意げに言う


『俺前より巧なったやろ?

試合で絶対ゴール決めるから!』



『ホンマに~? ゴール決めたら

私を向かえに来てくれんの~?』



『ごめん真琴… それはできへん

俺の望みは真琴が幸せになる事なんやで!


それがどういう事か…

真琴も解ってるやろ?』




薫の顔は笑っている



何かを決心したように凛とした笑顔で…




この日を最後に



薫が夢に出てくる事はなくなった…