大学2年の秋黎子はアメリカに留学した


そこで1年前からその大学に来ていた

ある男性と恋に落ちた



黎子より1つ年上の

医学部の学生の本田聡次郎


最初から二人は意気投合し惹かれあい

周りが羨むカップルになった


一緒に住むようになり1年が過ぎた頃には

将来を誓い合うようになっていた


黎子は幸せだった

学生結婚でもいいと思っていた


黎子は2年で日本に帰る予定だった

いずれ聡次郎も帰国するものだと思っていた


聡次郎の夢を聞くまでは…


聡次郎はもう暫くアメリカに残り

細菌の研究で博士号を取り

内戦で傷ついたアフリカの子供たちを

救いたい…


尊敬する彼らしい選択だった

黎子は彼についていくか悩んだ


でも女手一つで育ててくれた母を

すてるわけにはいかなかった


父の死後保険金のおかげで

金銭的に苦労する事はなかったが

母に苦労をかけた事には違いなかった


彼と別れ半年後、傷心で帰国した