何かを吹っ切ったように

拓は今までの調子を取り戻しつつあった


拓の球を受けている康平は

ハッキリと感じていた


(よっしゃ!このままいけば大丈夫

拓のやつ乗り越えたな…)


この拓の変化は恭二も感じとっていた


(さすが黎子さんやな…

どんな手使ったんやろう?)


確かに黎子のアドバイスは

確信をついていた


その結果拓が自分を取り戻し

調子を戻した事には変わりなかったが

それだけではなかった


黎子の言葉であったからこそ

拓をここまで変える事ができた


拓は憧れの人に再会した事で有頂天だった


本当に悩みを克服したというより

黎子に再会した喜びが大きかった


今後この気持ちが愛に代わるのに

そう時間はかからなかった…