次の日早速塔子は黎子に連絡して

約束を取り付けてくれた


口では文句を言ってるが

恭二の頼みなら大概は聞いてくれる


そんな姉に恭二は感謝した


すぐ康平に連絡をとって段取りを決める



二人で拓に電話した

「お前に会わせたい人がおんねん!」


「何やねんお前ら~

自分の女ほっといてええんか?」


「おぅ!女より拓と遊びたいねん!」


「キモい事言うなや!っで誰やねん?」


「それは内緒っ!」


夕方、気の進まない拓を無理やり

黎子の指定したレストランに連れだした


拓たちが店に入るとその予約席には

すでに一人の女の人が座っていた


(まさか……)


拓はすぐに気付いた

そしてその可憐な後ろ姿に釘付けになった


憧れ恋焦がれたその人の姿を

忘れる訳なかった…