拓はベンチスタートで試合が始まった


今までリリーフだった3年の投手は

よく相手打線を押さえた


三振をとる事は少なかったが

いわゆる打たして取るタイプだった


K校もヒットが出ない訳ではなかったが

ここという時に打線が繋がらない


白熱する投手戦だった


しかしその試合を制したのは相手側だった


拓の出る幕はなかった


悔しかった…

自分が打たれた時よりも悔しかった


闘わずして負ける事の悔しさを

この時初めて味わった