一通り出会いから夕貴と付き合うように

なるまでを二人に聞かせた


拓は今まで康平や恭二にもあまり詳しく

話してはいなかった


ただ夕貴の私生活まではふれなかった



「なんかドラマみたい~!」

咲季は目を輝かせ聞いている


ただ真琴の事も気になっていたが

聞く事ができない

康平も同じ気持ちだった


聞きにくい咲季に代わって

康平がズバッと聞いた


「真琴ちゃんの事はもうええんか?」


「ちょっと康ちゃん…もういいやん」

咲季が慌てて康平をとめた


「………」


拓は黙っていた


康平はなおも聞いてきた


「お前がええ加減な気持ちやったら

彼女まで傷つける事になるんやぞ!」


拓は口を開いた


「解ってるよ!ほんまに真剣に考えた

もう真琴の事は過去のもんなんや…」


3人の中に気まずい空気が流れた


その沈黙を破るように拓の携帯が鳴った