真琴が口を開いた


「心配かけてごめん…

私もどうしたらいいか解れへん…」


「拓の事好きなんやろ?」


「うん…今でも大好き…

でもまだ薫に心を奪われている自分が

許されへんねん!

拓をこれ以上苦しめる事になる…」


「真琴!はっきり言うけど

それ間違ってるで!

薫くんは絶対そんな事望んでないって!」



強い口調の祥子の目には涙が光っている


ここまで心配してくれ

自分を変えようとしてくれる祥子の

気持ちが嬉しかった



「ほんまありがとう…

いつになるか解らんけど

気持ちが吹っ切れる時がくるかなぁ…

その時まだ拓が

一人でおってくれたら…」



そう言いながらもまだこの時は

自分と拓の未来はない


早く忘れてほしいと思っていた…




その後拓の前に現れる夕貴の存在に

胸を痛める事になるとは知らずに…