チームの指揮も高まり

K校は最高の状態で甲子園に乗り込んだ


大会2日目第二試合

関東の勇、強豪校として有名なT高校 

相手に不足はなかった


壮太は拓のメンタル面が心配だった

理香や康平からある程度の事は聞いていた


しかし監督は先発に拓を起用した

ここ最近のがむしゃらに打ち込む姿を見て

拓に賭けた


サイレンの音とともに拓の投げた球は

康平のグラブに収まった


一球目はストライクから入った

ポンポンといい球が決まりトップバッターを

三振に打ちとった


良い滑り出しだ

その後のバッターも内野ゴロに打ちとり

三者凡退…


康平はこれはいけると確信した


相手投手も速球に切れがあり

なかなか打ち崩す事はできなかった


試合は0対0の均衡のまま中盤へ


6回の表、拓に疲れが見え始めた


クリンナップを前に拓は少し弱気になった

康平の強気のサインに首を振った


拓が投げた変化球を巧くライトに

運ばれた

その後も連打を浴び2失点


監督が動いた


拓は6回途中でマウンドを降りた