“プルルルル~” 

私は目覚ましの音で目が覚めた


あれからまた眠ってしまったのだろうか

時計を見るとまだ6時前…


6時半にセットした

目覚ましのベルではなかった



嫌な胸騒ぎを覚えた



勢いよく階段を駆け上がる音


部屋の戸が開きそこには

受話器を握りしめ放心状態の母の姿が…


「真琴……

薫くんが…今朝はやくに…

息を引き取ったって……」


響さんからの

薫の訃報を伝える電話だった


薫は息を引き取る前

精一杯の力を振り絞って

私に逢いに来てくれたのだろうか…