「これが女の子の部屋かぁ~」

拓がマジマジと見ている


「そんなに見らんといてよ~!

突然やし何も片付けてないんやから!」


「ええやん~すべて見たいし~」

拓は物珍しそうにあれこれ見たり

触ったりしている


冒険好きな少年のようである


毎日このベッドで寝てんかぁ~っと

当たり前の事に感動して

スプリングの具合を確かめるように

そこに座った


「俺ホンマにここに寝ていいん?」

っと拓が嬉しそうに言う


私は慌てて指さした

「そこに布団しくから拓は下!」


「やっぱり~↓」


「もう~下にお父さんも居るんやで!」


「ん~でも寒いから二人で暖めあう?」

っと拓は何かしら理由をつけて譲らない


(拓ってこんな子やったんや~)


大好きな拓だけどここは家・・・

下の部屋には両親もいる


私はこの彼を説得できるか不安だった