何時間あの公園に居ただろう

真冬の寒空の中二人は時間を忘れた

気がつけばもう12時を回っている


急いで母に電話した

理香と一緒にいると思った母は

あまり怒る事もなく許してくれた


「あの・・・お母さん!

終電なくなってしもてん~

友達泊めて欲しいんやけど・・・」


「とにかく早く帰ってきなさい!」


仕方なく拓を連れて家に帰る


罰のわるそうな私たちを見て

唖然とする母・・・


拓はあわてて自己紹介した


「あの…階堂拓っていいます

今日は娘さんをこんな時間まで引っ張って

すみませんでした!」


ちゃんと挨拶のできる拓に少し安心して


「お父さん寝てるから早く上行きなさい」

っと拓を上げてくれた


「お父さんには内緒にしとくけど

今日だけよ!」

っとウインクして見せる


ほんとならこんな時間に男の子を

家に入れる事なんか考えられなかったが

この時ばかりは二人を許した


母も明るくなった娘の姿を見て

安心した


強く変わっていく姿を嬉しく思い

拓という子に感謝していた・・・