私たちが病室から出る時

ちょうど響さんと彼女がやってきた


「あっ真琴・・・

今日も来てくれてたんや!」


「こんにちは!友達も一緒に・・・

薫うるさかったんちゃうかな~?」


「そんな事ないよ、薫にとったら

いい刺激になったんちゃう?」


祥子らは気をつかい

先に行ってると言い席を外した


「真琴・・・もう薫に気遣わんでいいで

この先どうなるか解らんし

真琴は良い人おったら

そっちいってくれていいんやで!」


「響さん・・・

そんな寂しい事言わんといて下さい

私が来たいから、私が薫に会いたいから

勝手に来てるんやから」


「そんなん言うてくれて薫は幸せもんやな

でも言うとくで!

後悔だけはせんといてな

もうこんなん薫だけで充分や


真琴は真琴の人生生きて欲しい」


そう言って目頭を押さえた


2年近くも目を覚まさない薫を見て

いつもは強気の響でさえ

私の前で弱音を吐いた・・・