「こっちこっち~!」


祥子とエリカが店にはいると

もう理香は待っていた


「紹介するわ~この子エリカ!

私らの事情知ってるから

今日は来てもろたんやけど・・・」


簡単にお互いの自己紹介をして

理香が切り出した


「真琴と拓の事やねんけど・・・」


「うん、知ってる!

結構ビックリしたし・・・」


「祥子としてはあんまりええ気は

せえへんよなぁ?」


「うん・・・いつからなん?」


「多分海行った頃からやと思う」


「それやったら私が好きで

まだ告白してない時やん・・・」


祥子の顔が曇った

やはり裏切られたという思いで

顔がゆがんだ


「でも・・・誤解せんといてな!

真琴はそんな自分の気持ちに

気付いてなかったと思うし


その時は気付いてたとしても

拓とはどうこうする気なかったし

ホンマに祥子の事応援してたんやで」


「それってどういう事?」


理香は静かに語りだした


『薫』のことを・・・