そんな祥子の反応に気付かない3人は

次の日気持ち良く目覚めた


身支度を整え朝食を済ませ

住職の説法を聞いている


足がしびれる

正座なんてする事もない私たちには

辛い時間だった


長いお経もやっと終わり

昼食をとるため外出が許された


「やっと精進料理から開放される~」

私たちは早速店探しを始める


「あれっ祥子は~?」

祥子の姿が見えない


担任の話によると祥子は

説法の途中で気分が悪くなり

部屋で休んでると言う


私たちは様子を見に行ったが

まだ出かけるのは無理そうなので

3人で食事に出かける事にした



祥子は悩んでいた


拓を忘れた訳ではないが

思いは吹っ切ったはず


(なのにこのモヤモヤは何なんやろう?)


拓への未練ではなかった


親友である真琴に

“裏切られた”のではないかと自問する


信じたい・・・

でも不安が頭をよぎる


親友の恋を祝福したい気持ちと

ずっと裏切られていたのではないかと

という怒りが

交互に頭の中を廻っていた・・・