校長、来賓の方々の挨拶も済み

在校生代表の送辞は涼介が務めた


初めは気丈に語っていたが

途中から涙声になる


薫に対する思い入れがそうさせた

それがいっそう皆の涙を誘った


卒業生代表の高橋が答辞で答える

会場は一つになった



すすり泣きの声の中

静かにピアノの伴奏が流れ出した


“旅立ちの日に”


私たちは涙をこらえ

大声で熱唱した

必死で歌いきった


薫の元へも届くようにと・・・




2004年 春

私たち163名は


この中学校を卒業した