声を掛けてくれる友達が

疎ましい訳ではなかった


その時の私はただ

自分を維持するだけで精一杯だった


暫くして私は極力人目を

避けるようになった


学校には仕方なく通ったが

日常会話は勿論

挨拶さえする事もなくなった


家に帰ってもすぐ自室に閉じこもり

両親ですら避けていた


父も母も泣いていた


母は“私が代わってあげたい”と

最愛の娘を思って泣いた


このままでは娘は死んでしまうのでは

ないかと悩み母は真琴を連れ

カウンセリングにも通った


父も母も身内のすべてが

私を励ましながら一緒に泣いた・・・


いくら考えてもどうにもならない

私たちには時間しかなかった



ただほんの少しだけ

痛みを和らげる時間が必要だった・・・