「ふぅ~ちょっと休憩しょっか~」

私が顔をあげると

薫はまだ真剣な表情で問題を解いている

(薫・・・頑張ってるな!)


横顔だと長い睫毛が良く見える

シャープな顎のラインも大好きで

つい見惚れていると


「そんなに俺ってカッコいい?」

気がつけば薫の顔が目の前だ


「そっ、そんなんちゃうし・・・」


「真琴ってお母さんに良く似てるよな~」


「そうかなぁ~

よく言われるけど私はイヤ!」


「なんでよ~お母さん可愛いやん!」


(え~~そっちですか・・・)


このテストが終れば

大イベントのクリスマスイブ

真琴はどうしても確認しておきたかった


去年はまだ付き合っていない事もあったが

薫は昔からのツレらとイブを過ごした


「今年のイブってどうするん?」

思い切って聞いてみた


「あ~!高橋らとカラオケでも行く?」

(よかった~・・・今年は一緒に居られる)


「それと真琴のお母さんが

ケーキ食べにおいでって言うとったで!」


「何それ~私聞いてないんですけど!!!」


イブが待ちどおしかった

いつも一緒に居られるのだがやっぱ恋人同士には

イブは最高のイベント



真琴はこの日が来るのを指折り数えた


これが悲しみへのカウントダウンに

なるとも知らずに・・・