ナイアガラの滝が終って

私たちは別行動をした


私はなるべく見えやすい場所を探しているのに

薫はなぜか反対の方向に・・・


暗い場所を探しているようだった


「薫~ここ良く見えるで」

「いや~やっぱここが最高ちゃう!?」


二人の行きついた場所は人も少なく

ちょうど木と木の間から

空がよく見える


「来年も絶対こよな!」

ふたりで指きりした


どちらからともなくキスをした・・・


花火の光が二人の顔を照らしていたが

周りの人は花火に夢中で

こんな二人を気にもとめない




「奈央らどこらへんでおるんやろう?」


私が聞くと薫は無言で指さした


その先には重なる二人の影が見えた・・・