「そんなん有り得へんって~~~

その子真琴の彼なんやで!」


母の見違いだと思いユカリに深刻な様子はない


しかし真琴は動揺していた

昔の薫なら充分可能性はある


ユカリの母も「良く似てたんやけど~

それやったら人違いやね」

っと言って軽く流した


「今日薫くん戻ってけえへんかったなあ~ 

連絡あった?」


「全然・・・」


「そうかぁ~まあ明日にでも聞いてみいよ!」

「そやな~・・・」


私は口数が少なくなった


いつもならこんな日は話が尽きることなく

今日の話題で盛り上がるはずなのに

そんな気分にはなれなかった


ユカリのお母さんにお礼を言って

ユカリの家を後にした



真琴が帰った後で母はこう言った

「まぁ男の子の方は付き添ってきただけって

言ってたけど・・・」


ユカリはまさかその人物が薫だったなんて

思わないので気にもしていなかった



真琴は薫を信じたかった

でも何だろう この不安は・・・



真琴の心の中で小さな疑いが芽生えた・・・