元気:『(…マーム! マーム〜! どこにいるの?)』


元気は病院のベッドの上で、マームの事を探していた。相部屋だったので、みんなが寝静まるのを待って、お母さんがトイレに行った隙をつき、行動にでた。


マーム:『ここだよ、ここ〜』
『びっくりしたなぁ!元気が取り柄の元気が倒れちゃったからさ〜!』

マームは、声も元気以外には、いくら叫んでも聞こえないので、必要以上に大袈裟に返事をした。
そして、病院のベッドの格子上になっているポールの部分に手を付き、隙間から顔を突き出した。


元気から見るとマームは、檻に入れられた囚われ人のように見えた!


元気:『…』


マーム:『何が可笑しいんだよ〜!』


『こっちは必死だったのに〜!』


G:『(ごめん、ごめん…心配してくれてありがとう!)』


M:『どう?身体の具合は?』


G:『(うん、もうへっちゃら!今からすぐにでもお家に帰ってお腹いっぱいお母さんの手料理を食べたいなぁ!)』



元気:『…ピーマン以外』



マーム:『そうかぁ! とりあえず良かったね!』


後でお母さんから話しを聞いて、少しだけピーマンが好きになる元気は、今日はお母さんと一緒に病院に止まり、明日から土日を含めた3日間は、学校も休む事にした。

元気は小学校に登校して以来、初めて学校を休む事となった!


そしてマームは思っていた…まだ僕がここにいるという事は、元気にとっての最大の危機はこれではなかったという事なのだ!

マームはもういつ何がおこっても不思議ではない状況なので、元気の様子をこの病院以上に、監視し続けた。