奏ちゃん宅〜
かなちゃんには音(おと)ちゃんという3才歳上のお姉ちゃんがいた。
音楽好きな両親がつけた名前で、二人ともとても気に入っていた。
奏:『ねぇ〜おぇんちゃ〜ん』
奏ちゃんの呼び方は、音ちゃんがおんちゃんになり、その後はお姉ちゃんをくっつけたような呼び方で呼ぶようになっていた。
音:『な〜に?』
奏:『おぇんちゃんは、…神様ってしんじる?』
音:『何よ…薮から棒に!』
奏:『…ヤブカラボウ?』
音:『うん…まぁまぁ…実はお姉ちゃんさぁ〜今までに一度だけ神様を感じられた事が、あるよ!』
奏:『え〜ほんと〜!神様は見えたの?』
音:『(-_-)見える訳ないじゃん…ただ感じただけだよ…!』
奏:『…それっていつ?』
音:『ほらっ あの時よ! パパがビール飲んだ時にいつも言ってる〜!』
『じゃんけん王』を参照にして読んでいただければ、詳細が解ります!
m(__)m okより…
奏:『あ〜♪ あの時か〜!』
『私はまだ赤ちゃんだったから実際には覚えてないけど…』
音:『あの時さ〜!確かに神様を近くに感じたよっ!うん!』
『見えこそしなかったけど、確実に傍にいたよ!うんうん!!』
奏:『…そうか〜!…』
奏ちゃんはある事をお姉ちゃんに言いたくて、…喉元まで出かかったが、本当に聞いて欲しかった事は、何も…言えなかった!
…あと6日…
夕刻、オレンジ色の空をキャンバスにした風は、一番柔らかい筆を使い、やさしくウロコ雲を撫でていた…