その日の夜は、ずっと悲しいことを考えていた。

掻き消そうとしても、相原や智美のコトが頭から消えてくれない。

変わりに私の顔をグシャグシャにしていく。


どうして智美?

そんなの分かってる。

あの子の良さは女の私でも分かる。


動きはちょこちょこしてて可愛いし、ちょっと天然なトコロは男のストライクだなって思う。

誰とも気軽に話せて、モテたい!なんて考えてない、余裕があった。




でも、生まれつきの顔なんて。

そんなの、ひどいよ。

私の顔はどうすることもできないのに。


顔だけじゃないの?

私、頑張った。

いっぱい、自分らしくないことだって、相原のためならできた。

勇気いることだって逃げずにできた。

そんな私の努力も見ずに

あの子の姿ばっかり見てたんだね。





つい自分や智美を責めてしまう。



智美が
もっと可愛くない子に生まれればよかったのに。


なんて。

そんな最低なこと考えてる私を相原が好きになるわけないのにね。