「私、ちょっと屋上行って来る」



パタパタと屋上に向かう私を見てあゆみが



「好きなんだね。零のこと」



微笑ましそうに笑って呟いているとは知るよしもない




「こっちかな」



適当に階段を上がって行くと屋上へと続く階段を見つけた




屋上への扉には生徒立入禁止の文字




ほんとに居るのかな




恐る恐る扉を開く




「うわっ……」



開いた瞬間夏の香りをふわっとさせる風が校舎に流れ込んだ