どうしよう。


同じクラスになって、話しかけてくれて

屈託なく笑いかけてくれて

朝、体育館前で話すようになって

小さなことでも覚えててくれて

ちょっとした秘密を共有して

嬉しくて楽しくてワクワクして


血を怖がってたのが、かわいくて

でも、アンカーで走ってた姿は

……かっこよくて。


もともとみんなに優しくて、みんなに人気があるのは知ってるよ?

それなのに、わたしの声だけ聞こえてればいいって思った。

わたしが神林くんの声だけ聞こえたみたいに。


どうしよう。

わたし、神林くんだけ、違うみたい。



特別みたい。