「で、笠原はなんでここに?」

小野くんがポテトを頬張りながらきいてきた。


「あ、えと……今日家に誰もいないし、つくるの面倒だから適当に食べようと思って出てきて……」

「なんか意外だね?」

園部さんがこっちを覗き込んでくる。

「そっ、そう?」

「うん、なんか、笠原さんってお嬢様っぽいもん。こういうとこ入んなそう」

「ええっ、そんなことないよ。むしろこのへんの、ひとりで入れるお店はほとんど入ったことあるし……」

「えーっ、いがーい!」


大げさに言いすぎだって。

今どきファーストフード食べたことない高校生なんてそういないと思うけどな。

てかわたし、全然お嬢様とかじゃないし!


「でもなんか、笠原さんって雰囲気違くない?」

園部さんが小野くんに同意を求めると、小野くんまでノってきた。

「それはわかるかも。めっちゃ勉強できるし、なんか他の女子みたいに集まってきゃーきゃー騒いだりしないし」

「あっあと弓美ちゃんとよく2人でいるじゃん? 正反対なのに仲好さそうで、そこだけ違う空間っていうか」


なんか、ちょっと、これは、ええと……。