――――ぎゅっ
あたしが不安がっているのが
わかったのか湊は
繋いでる手をぎゅっと握ってくれた。
―――――チンッ
ようやく5階に着いたところで
ドアが開いたら
前に夏村先生が立っていた。
「湊、お前が電話してくるなんて
珍しい事もあるんだな」
「うっせ」
電話?
湊、もしかしてあたしが寝てる間に
夏村先生に電話してたの?
「蓮ちゃん、こんにちは」
「こんにちは」
そう言ってお辞儀をした。
「さ、こっちに入って。
湊、お前はこっちに座ってなさい」
そう言ってる夏村先生の後ろに
あたしはついて行った。