翡翠が目覚めたのは病院のベッドの上だった。

「…お父さん?」

「…翡翠?翡翠!」

真治は翡翠を抱きしめた。

「大丈夫か翡翠!」

「何が?」

「……そうか、なんともないか。よかった。本当よかった。」

「お母さんは?」

「…お星さまになったよ。」

「お星さま?お空のお星さま?」

「ああ。そうだ。」

「人間ってお星さまになれるの?」

「…そうだな。いつかはなれる。」

「お母さんにはもう会えないの?」

「…会えない。」

「やだ!お母さんに会いたい!」