それから2人は一緒にいるようになった。

そしていつの間にか恋人になっていた。

「好き」とも「付き合ってください」とも言ってないけど恋人になっていた。


大学3年になったある日、麗子は1週間休んだ。

「どうしたんだよ1週間も。」

「んー?お父さんとお母さんが死んだ。」

「…え、」

麗子は交通事故で一度に両親を亡くした。

葬式やらなんやらで1週間忌引を取っていたのだ。

「…どうするんだこれから。」

「どうするも何もいつも通りよ。」

「親戚の家に行ったりしないのか?」

「誰も私なんて引き取ってくれないわ。保険金や慰謝料もあるし、遺産もあるから生活には困らないしね。」

「…そうか…。」